お酒じゃないのに酔える?カヴァ(アヴァ)とは
ハワイはアメリカの州であると同時に、島独自のライフスタイルが今もあちこちに色濃く残っています。
今回ご紹介する「カヴァ(ハワイ語ではA’wa/アヴァとも)」もそのひとつ。
古代ハワイの人たち、王族の儀式から庶民のパウハナ(仕事終わりの一杯)まで広く飲まれていたのが、コショウ科の木の根を砕いて水を加えた飲み物「カヴァ」でした。
ノンアルコールですが、なぜか酔ったような感覚になる不思議な飲み物です。
カヴァはハワイアンにとって欠かせない植物
「カヴァ」はハワイ以外にもタヒチやポリネシア全域に自生するコショウ科の植物で、古くからハワイでは薬草として珍重されてきました。
また儀式では神にカヴァがささげられたそうで、日本の神社で御神酒(おみき)を供えるのと同じような大切な存在だったのでしょう。
カヴァにはアルコール分は含まれないのですが、飲むと(人により多少異なりますが)身体の緊張がほぐれてリラックスしたり、ほろ酔い気分でぼーっとしてきたりします。仕事の疲れが癒やされるため、庶民も日常的に仕事のあとにカヴァを愛飲していたそうです。
アルコールを含まないのに酔うなんてなんだか不思議ですが、なにかの成分が人の神経に作用するのでしょうね。「猫にマタタビ」のようなものでしょうか(笑)?
ちなみに、古代のハワイではお酒(アルコール飲料)は存在しなかったらしく、18世紀にハワイに上陸したキャプテン・クックの一団がビールを持ち込んだのが最初のお酒だといわれています。
当時ハワイでは、女性は太っているほど魅力的とされていましたが、男性は戦士として役立つよう太りすぎは禁じられており、食事がわりにカヴァを飲んでダイエットした王族もいたそうですよ!
オアフ島のカヴァにまつわるスポット
人々の生活に密着したカヴァは、ハワイの歴史や神話にもたくさん登場します。
ハワイの四大神であるカネとカナロアはカヴァが大好きな神様たちで、ハワイ諸島を旅しながらカヴァの木を見つけては、飲むために必要な水を探して、杖で岩を砕き、泉がわいたという伝説が残っています。
ハワイ島のワイカナロア洞窟や、オアフ島のカリヒにある「カプカヴァイオカリヒ(カリヒの水穴)」、マノアの「カヴァイアケアクア(神の水)」などでは、いまでも湧き水がみられます。
マノアでは、あのカラカウア王も泉の水を飲んだそうですよ。
ハワイでカヴァを飲むなら
古代からハワイの人たちが愛したカヴァ。いったいどんな味?と気になってきますよね。
ダウントゥアースなどのオーガニックスーパーでは、粉末状のカヴァの木の根が売っているので、水で溶かして飲んでみることができます。
また、ワイキキの東側、ダイヤモンドヘッドの麓にある観光客にも人気のストリート「モンサラット通り」でアサイーボウル発祥の店としても知られる「ダイアモンドヘッド・コーブ・ヘルスバー(通称:ダ・ヘルスバー)」でも飲むことができます。
▼ヘルスバーではカヴァはこんな風に提供されます。
半分に割ったココナツの器に入れるのが伝統的な飲み方だそう。
その味は…はっきりいって美味しくはない、と観光客は口を揃えますが(笑)、ハワイ以外の他の場所ではなかなかできない貴重な経験ので、興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
そして観光で1杯カヴァを飲んだだけではそんなにフラフラにならないかもしれませんが、なにせほとんどの方は初めてのことでしょうから、車の運転や転倒など安全にもじゅうぶん注意して下さいね。
私も次の渡ハではぜひカヴァを体験してきたいと思います。
▼ALOHA LIVINGカフェにはカヴァはありませんが、100%コナコーヒーやコンブチャなどの各種ドリンクをご用意しています
カフェメニューはこちらから(coming soon)
▼ショールームへもぜひお越し下さい
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