ハワイ滞在中に災害が起きたら

2025年7月30日、ロシアのカムチャッカ地方で起こった巨大地震では、日本だけでなくアメリカ西海岸や南米・フィジーなど南太平洋の島々まで広く津波警報や注意報が発令されました。
四方を海に囲まれたハワイではすべての海岸線が津波警戒エリアに。赤く縁取られたオアフ島の地図をニュースサイトで見た方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、たまたまハワイへ旅行中に地震や津波・ハリケーンなどの災害に遭遇したときの対応や、備えておきたいことをお伝えします。
”TSUNAMI”は世界共通語
今回の津波は、海外のニュースサイトによるとハワイ諸島の沿岸で1.5メートル前後の水位上昇があったものの、さいわい大きな被害が出ることはありませんでした。
津波がハワイに到達する予想時刻は夜19:10頃でしたが、ワイキキのビーチ沿いのホテルでは、上層階の部屋の宿泊客たちはその時刻にラナイへ出て波打ち際を見守り、カウントダウン。そして何ごとも起こらないと分かると、口笛や歓声を挙げて拍手喝采していたそうですよ。

実際には予想時刻が過ぎてもしばらくは警戒が必要ですが、なんともアメリカらしいエピソードですよね。
しかし、ホテルの低層階の部屋の宿泊客は上階への避難を指示されたり、カラカウア通りやアラモアナなどのレストランやショップも軒並み昼や15:00など早い時間に閉店し、食料や水の確保に右往左往する住民や観光客、帰宅する人々で大渋滞が起きるなど、島中に大きな影響が出ました。
当日のInstagramはどのお店もストーリーズに「Due to Tsunami, …(津波の影響により…」で始まる臨時休業のお知らせが並んでいましたが、島の中央部ワヒアワに位置するSHIGE’s Saimin(シゲズサイミン)が唯一「うちはいつも通り21:00まで開いてます」とポストしていたのは納得でした(笑)。

この「Tsunami」は今や世界共通の言語となっていますが、もともとは日本語の「津波」です。
今から100年近く前の1946年、アリューシャン列島で起きた地震に伴う津波がハワイに近付いた時、ハワイに多く住んでいた日系移民の人々が沖合を指して口々に「Tsunami」という言葉を発していたことからハワイで広まり、その後に設立された「太平洋津波警報センター」の英語名も”Pacific Tsunami Warning Center”になりました。
「あまり英語がわからない」という方も、ハワイ旅行中に津波警報が出たら、テレビの字幕でも「TSUNAMI」は読み取れるかと思いますので、海沿いに出かけるのはストップしましょう。
ハリケーンで飛行機が欠航することも

台風は、地域によってサイクロン/Cycloneやタイフーン/Typhoonなど色々な呼び名がありますが、ハワイでは「ハリケーン/Hurricane」と呼ばれます。
日本では台風は夏~秋限定ですが、南の海上にあるハワイには一年中いつでもハリケーンがやってきます。
1992年の「ハリケーン・イニキ」が直撃したときは住宅1.4万棟が全壊。2023年の「ハリケーン・ドラ」が強風でマウイ島の火災を拡大させたのは記憶に新しいところです。

ハワイ滞在中に運悪くハリケーンが接近すると、日本への帰国便が欠航になってしまうこともあります。
そうなると多くの場合はもう1泊(場合によっては2泊)して飛行機が飛ぶのを待つわけですが、飛行機の座席はもちろん、ホテルに空室があるかどうかもその時次第なので、仕事の予定などを考えると本当にヒヤヒヤしますよね。
「もう1日長くハワイにいられる!ボーナスだ!」とポジティブに捉えられればいいのですが、たいてい低気圧の影響で空はどんより、小雨が降ったり、波も高く遊泳禁止だったり。いつフライト確定の連絡が来るのか待ちながらという状況では、なかなか心からエンジョイするのは難しいかもしれませんね…。
ハワイでの災害に備えておこう

重要な情報は通知がくるようにしておく
ハワイ、特にワイキキ周辺では、ほとんど英語が話せなくてもなんとかレストランで食事や買い物はできますが、警報が出るほどの災害の場合、英語のニュースだけでは少し不安ですよね。
できるだけ日本語で確実に情報が届くよう、出発前にスマホで以下の準備をしておくと安心です。
- 外務省「海外安全アプリ」をインストール
- 「たびレジ」にメールアドレス登録/LINE連携
「海外安全アプリ」をインストールしておくと、GPSで自動的に現在地を判定し、ハリケーンや津波などの接近を通知してくれます。
「たびレジ」に旅行期間を登録しておくと、その間にハワイで大きな災害などがあった場合、ホノルルの日本総領事館から避難勧告などをメールまたはLINEで知らせてくれます。
ホテル探しはできるだけワイキキにいるうちに
ハリケーンで飛行機が飛ばなかったとき、ツアーなら旅行会社が延泊先のホテルを探してくれますが、個人の場合は自力で探さなくてはいけません。
空港に着いてから欠航を知った場合、ワイキキや他のエリアのホテルを探して再度移動するのはかなり大変。
ワイキキにいる間に欠航が分かれば、現在のホテルや周辺のホテルのフロントで事情を話して直接部屋をとってもらえる可能性が高くなります。ハワイ島などのネイバーアイランドでも同様です。
クレジットカードの付帯サービスや、Booking.comなどのホテル予約サービスでは24時間電話相談窓口があることも多いので、こちらも事前に番号をスマホに登録しておきましょう。
帰国日が近付いたら気象ニュースをチェックし、天候があやしい場合は前日・当日とも航空会社の公式サイト/アプリで運航状況を確認するのも必須です。
災害だけは人間の力ではどうにもできないもの。しっかり準備をしたら、あとは運を天に任せてハワイへと旅立ちましょう!
東京・目黒のALOHA LIVINGでは、「ハワイの邸宅やクラシックホテルのような家」を叶えるリノベーションのショールームと、ハワイで直接買い付けた雑貨やハワイアンダイナーを彷彿とさせる店内で、パンケーキ・コーヒー・アサイーボウルなどをカフェにてご用意しています。
お近くに来られた時はぜひのぞいてみて下さい。