ハワイのホテル料金に上乗せされる”リゾートフィー”
リゾートフィーとは
皆様は、ハワイでのホテル選びはパッケージツアー・個人手配・それともタイムシェアなどでしょうか?
個人で予約する場合、予約サイトに表示される料金が最初は1泊300ドルだったのに、そこに色々な税金が上乗せされていき、予約ボタンを押すときには合計額が400ドル近くなっていた…という経験はありませんか?
「アメリカでもっともホテル料金が高い」といわれるハワイ州では、ホテルの料金に以下の3つの税金が上乗せされます。
- Transient Accommodations Tax 10.25%:日本の宿泊税にあたる”ホテル税”です。
- General Excise Tax 4.712%:日本の消費税にあたり、ショッピングやレストランなどすべてにかかる税金です
- Oahu TAT 3%:オアフ島ではさらに3%の宿泊税が徴収されます。
そして、ここに毎日上乗せされる数十ドルのお金が「Resort fee(リゾートフィー)」と呼ばれるもの。
他に「Resort Charge(リゾートチャージ)」「Amenity fee(アメニティーフィー)」とも呼ばれます。
リゾートフィーに含まれるもの
リゾートフィーは税金ではなく各ホテルで設定していて、内容や金額はホテルごとにさまざま。
リゾートライフを充実させる色々なサービスが受けられるもので、たとえばウエルカムドリンクや客室のコーヒー、アメニティグッズ、Wi-Fi接続、館内フィットネスジム、ホテルによっては駐車場などが含まれています。
ピンクパレスの愛称で知られる「THE ROYAL HAWAIIAN RESORT WAIKIKI(ロイヤルハワイアン ラグジュアリーコレクションリゾート ワイキキ)」では、リゾートチャージとして以下の特典が受けられるそうで、なかなか魅力的ですね。
- ロイヤル ハワイアン ベーカリー特製バナナブレッド
- Go Pro Hero 8のレンタル
- 高速インターネットアクセス(Wi-Fi)
- モーニング・ヨガクラス
- ウクレレレッスン
- フラ入門クラス
- リボンレイ・メイキング(ほか多数)
1部屋につき1泊ごとにかかるリゾートフィーは、合計すると相当な金額となりますが、「私は要らないからリゾートフィーを払わない」という選択はできません。
ワイキキのビーチフロントやビーチに近いホテルほどリゾートフィーが高い傾向があり、たとえば2023年に宿泊した「OUTRIGGER WAIKIKI BEACH(アウトリガー・ワイキキ・ビーチリゾート)」では1日45ドル(※2019年からはこの45ドルにも各税がかかるようになっています)で、部屋にはこんなギフトが置かれていました。
このボトルは館内の給水機で冷たい水を自由に入れて出かけることができ、チェックアウト時にホテルに返却してもいいし、もらって帰っても良いそうです。
ラグジュアリーホテルはほとんどが40~50ドルのリゾートフィーを設定しており、近年のアメリカのインフレに伴ってさらに値上がりしていますが、カハラ地区にある『THE KAHALA』のようにすべてのサービスは料金に含まれていてリゾートフィーは不要というパターンもあります。
そしてワイキキでも、クヒオ通りからアラワイ運河にかけての比較的リーズナブルなホテルやコンドミニアムでは、こういった特別なプレゼントはないかわりにリゾートフィー不要というホテルもあります。
とはいえ、ほとんどがアメニティやWi-Fi接続は標準でついているのでご安心を。予算を抑えたいときは、少しビーチからは離れますがこういったホテルを選ぶのも良いですね。
これからは”グリーンフィー”も導入?
リゾートフィーについては、2023年にアメリカのバイデン大統領が「ジャンク料金防止法」を提案し、航空機の手荷物預かり料金やコンサートチケット発行手数料など、サービス本体に上乗せされる不要な料金は廃止すべきだと主張しました。
しかしその後廃止される気配がないところを見ると、どうやら当面は継続されそうです。
それだけでなく、実はいま「グリーンフィー」なるものも導入が検討されているとか。
2023年、ハワイ州グリーン知事により、15歳以上の観光客から「ビジターフィー」として1年分50ドルを徴収しビーチや自然公園などの環境保護のために役立てるという案が議会に提出されました。
その案は議会を通過しませんでしたが、2024年になって「グリーンフィー(気候変動対策料)」として、ホテルのチェックイン時に25ドルを徴収し、昨年のマウイ島火災のような災害の予防と復興に役立てるという案が出ています。
大好きなハワイの自然が守られるなら、私たち旅行者も気持ちよく協力したいものですが……近々またホテルの支払い総額は少し上がるかもしれませんね。