ハワイのバスルーム(前編)
ハワイのホテルやコンドミニアムに泊まったり、住宅街の素敵な家を見たりすると、思わず「日本でもこんな風に暮らしたい!」と思ってしまいますよね。
ALOHA LIVINGでは、そんなハワイを愛するお客様のために、「アロハ」を感じる家づくり(リノベーション)や、すぐ入居可能なリノベーション済み物件の製作(販売)をしています。
ALOHA LIVINGの手掛けたお部屋をご覧になられる方の多くが「真にハワイだね!」「ハワイにいるようだ!」と感動されます。
弊社のデザイナーは、もちろんハワイをこよなく愛し、渡航歴も30回を軽く超えます。それは単に休暇を過ごすためだけでなく、常にハワイの空気感をお客様にお届けするために大切なこと、と話します。
また、常宿はあるものの、渡ハするごとに異なるホテルやコンドミニアム、時には個人宅などに宿泊し、建物の外観や構造、お部屋の内装、設備、照明、また共用部のカーペットからインテリア、英語表記のサインなどまで隈なく視察します。建物全体を作品として見ることで、常に発見があるといいます。そこから新しいアイディアが生まれ、製作する住宅に写しこんでいくというのです。
それが「真のハワイ」とお客様を魅了する理由ではないでしょうか。
ただ、ハワイと日本では気候や生活習慣が違うため、そのままを持ち込むには、難しい面もあります。ひと工夫が必要です。
その最たるものが水回り、特にバスルーム(浴室)です。
今回は前・後編に分けて、ハワイのホテルのさまざまなバスルームをご紹介(前編)、ハワイの住宅のバスルーム事情や、日本でハワイ風のバスルームを作る時のポイント(後編)をお伝えします。
ハワイのホテルで多いバスルームのスタイルは?
ハワイは日本人観光客が多いとはいえ、やはりアメリカの一部であることから、本土からハワイへバカンスに訪れる人もたくさんいます。
そのためホテルのバスルーム(浴室)も、アメリカ人のライフスタイルに合わせたつくりが多め。
ワイキキでは、かなりラグジュアリーなホテルでもトイレとお風呂が独立していることは少なく、おもに次の2つのパターンが多く見られます。
- トイレ+洗面台+浅めのバスタブとシャワーが1室になったパターン
- トイレ+洗面台と、ガラス張りの個室シャワーブースがあるパターン(バスタブなし)
入浴スタイルの違い
日本ではお湯に浸かることは、一日のカラダの疲れをほぐすなどリラクゼーション効果があるという考えがあります。そのためシャワーだけでなく、浴槽にお湯を張りゆっくりと入浴される方が多いと思います。お風呂を楽しむ文化が暮らしに根付いているわけです。
アメリカやヨーロッパなどの欧米の方々は、体臭が強いため、カラダをきれいにする目的でシャワーを浴びます。入浴=リラックスという概念がありませんからゆっくりお湯に浸かるという事はせず、効率的にカラダをきれいにするためにシャワーを浴びるというのが一般的です。
このような理由から、湯船にお湯を貯める必要がないためバスタブが浅めとなっています。シャワーの水が洗面に流れていかないようにするためです。
ハワイを代表するホテルのバスルーム例
では、ワイキキの代表的なホテルのバスルームをいくつか見ていきましょう。
写真上はご存じロイヤルハワイアンホテルのヒストリックルームのバスルーム。バスタブ、洗面、トイレが同じ空間に纏められており、日本で言うところの3点ユニットバスです。壁面のタイルとサーモスタット水栓により海外のバスルーム感があるくらいでしょうか。洗面収納はなし、バスタブは浅め、広さもとても狭いです。五つ星ホテルとして根強い人気がありますが、旧き良きとはいえ、バスルームは決して良いとは言い難い印象です。
こちらは1901年の創業当初より“ワイキキの貴婦人”と賞賛されたエレガントな佇まいのモアナサーフライダー。写真(上)はタワーウイングのお部屋のバスルーム。欧米バスルームの原型といえるでしょう。清潔感あるクラシックな室礼は高級感もあり、広さも十分です。一般住宅のバスルームもこのスタイルがよく見られます。
シェラトンワイキキはパンデミック中に2億ドルかけて行われた改修により、豪華なモダンスタイルに生まれ変わりました。大きな変更としては浴室です。バスタブが深めになり、ゆっくりバスタイムが楽しめるようになりました。トイレもウォシュレットに交換され、日本人観光客が快適にホテルライフを楽しむための配慮がなされています。日本人にとっては至れに尽くせりです。個人的には、以前のオールドハワイアンスタイルの内装がお気に入りでしたので少し残念です。
この要塞のようなバスルームは、今年、ホテル名称が変更(新しくKA LAI Waikiki Resortとなりました)されましたトランプ インターナショナル ホテル ワイキキのバスルームです。このホテルは分譲のレジデンスホテルのため、室内はモダンスタイル、ハイセンスなインテリアも素敵です。大型キチネットなども付帯しておりますので、暮らすように滞在できます。バスルームは大理石を贅沢に張り巡らせ重厚感があり、深いバスタブ、専用洗い場のあるシャワー、洗面は2ボールと広さも申し分なく、とても贅沢な仕様です。
こちらは、ご存じ日系ホテルのプリンスワイキキです。とても高級感のあるバスルームです。バスタブはやや浅めですが、とても広く、湯はりもできます。ガラス扉を開けるとシャワーブースとトイレがそれぞれ独立したレイアウトとなっております。アメニティはマリエ オーガニクス。ボトルごと壁付けされています◎
次はカジュアルなホテルから「The Surfjack Hotel + Swim Club」のバスルームです。右側が全面ガラス張りのシャワーブースで左が洗面台、ここには写っていませんが手前にトイレがあります。
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ネイバーアイランドの広大な敷地にあるリゾートホテルになると、シャワーブース以外に大きめのバスタブが独立して備えられていることも多いですが、日本の家庭のように1つの空間に洗い場と浴槽が並んでいるのは珍しいパターンかもしれません。
シャワーカーテンで仕切られたバスタブは、たいてい浅く細長い形をしています。これはバスバブル(液体せっけん)にお湯を注いで泡立て、その中で体を洗い、最後にシャワーで流すのが目的で、日本のようにゆっくりお湯につかるためのものではないんですね。
なお、2024年にホノルルで約20年ぶりの新築ホテルとしてオープンし注目を集めている「RENAISSANCE HONOLULU HOTEL & SPA」には、ハワイでは珍しくサウナを併設した大浴場があり、その名も「OFRO(おふろ) 」と言うのだそう。面白いですね。
~後編では、日本の住宅のバスルームにハワイの雰囲気を取り入れたいときの考え方をお伝えします~
Mahalo !